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2010/02/02


2/24リリース予定『Someday. Live in Japan』CDレビューが掲載されました。

JAZZ TOKYO、
及川公生氏のオーディオコラムの1ページで紹介していただきました。



ワンポイント録音ではありがちの、異なるライブハウスでの音場感の差が全く感じられない、という本当にありがたいレビューでした。こういうことに気づかれるというのは、やはりオーディオの専門家のすごいところです。
音の録り方に関して、すべてエンジニアの腕によるものです。32年間「いい音を録る」このことばかり考えて来たというエンジニア。彼は一見柔らかそうですが、実はかなりガンコです。彼の、ライブ時のマイクの位置決めの様子が今でも思い出されます。機械の前に居座って、音を録ることしか考えていない職人の姿でした。

及川氏のご指摘にもありましたように、
3曲目は、立川ジェシージェイムスでの録音。
4曲目は、お茶の水ナルでの録音。
異なる場所での録音です。ライブハウスの空間の広さも楽器のセッティングも当然マイクロホンの位置も違うのです。


4曲めはお茶の水ナルでの「Ain't Misbehavin」
マグナス・ヨルト(p)とペーター・エルド(b)によるDuoです。
この始まり方はフェイドインで入っていきます。
お茶の水ナルの客席の雰囲気と立川ジェシージェイムスの客席の雰囲気は当然違うものでした。一枚のCDの中でライブ盤としてその切り替えをどうやっていけばいいのか。
「フェイドイン」という方法は、悩んだ結果の次の曲への入り方です。
お茶の水ナルの、エンジニアに言わせれば「どうしようもないお客さんの会話」からのフェイドイン。それに重なるベースの弦の音。

ナルの客席のざわめきの中、ペーター・エルドは黙々と「Ain't Misbehavin」のイントロを続けています。

この「ざわめき」もひとつの音として入れました。

この音、皆様はどうお聴きになるでしょうか。



           
           昨年6月、ナルでのリハーサル中の3人。