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2016/05/27

5月の終わり

フェンネルと仙台萩の5月の庭


5月が終わろうとしています。
ニコライ・ヘス『ラプソディ』のリリースから3ヶ月、ニコライ・ヘス来日ツアーから2ヶ月。

『ラプソディ』はコンセプト、タイトル、曲名、曲順、全部をニコライと話し合いながら作成したアルバムです。
昨年秋、コペンハーゲンにあるミルファクトリースタジオでの2日間の録音、その翌日コペンハーゲン音楽院の教室でモニターをききながら半日かけてニコライとどのテイクをとるか話し合い、またオスロのレインボースタジオでのマスタリングでもテイクを再セレクト。
このマスタリングは日本に帰ってから、コペンハーゲンのニコライとオスロのコングスハウクさんとメールでやりとりしながら作っていったのですが、日本の時間と休日感覚との差がいつものことですが大変。
「Marilynのbass drumはまるで火星の裏側にあるようだ」ちょっと詩的なこの表現、その時のコングスハウクさんの印象的な指摘です。
大変なことも含めて本当におもしろいプロジェクトでした。
アーティスト写真撮影では、コペンハーゲンジャズフェスで歴史に残る素晴らしい写真をたくさん撮ってこられたGorm Vlentinさんにスタジオまで来ていただいて撮っていただきました。
『ラプソディ』は何度聴いても素晴らしいアルバム。
アルバムの隅々にまでやわらかな風が吹いています。
マリリン・マズールの音が波の端のように跳ねる瞬間のきらめき。
ニコライ・ヘスの作る音楽の海に身を任せるとはこういうことかもしれません。
日本での反応はまだまだ少ないですがこれからです。まずはデンマークへ。
ニコライ・ヘスは素晴らしいアーティスト、まだまだ頑張ります。




今、また新しい日本でのプロジェクトが始まりました。
日本の方たちとのコラボ。これもまた全てがとてもおもしろい。日本の伝統楽器と西洋の楽器とジャズと雅楽と映画音楽と小説とが交錯します。

「それぞれのとんがったところをください」というのが私の理想。
まるくおさめるのではなく、やはり作るなら「とんがった最高のものをめざせ」です。
プロジェクトタイトル『蝉丸』
今音源調整中。mixで、難しいパーカッションの音色を最高に引き出していただきました。








最後に虫となってスタジオを回りながら録るという録音で私も参加。
虫、感激です。
一生懸命に渾身の力をこめて「カネタタキ」に。でも後でモニターを聴いたら私の「カネタタキ」はほとんど聞こえていません。泣。こうなったら「カネタタキ」の音だけを大きくしてやる、、とはもちろん思いません。