大津のライブから帰ったら、Stunt Recordsの新譜がデンマークから届いていました。
平林牧子さんの新しい新譜、”binocular"です。
トランペット奏者のフレミング・エスコフとのデュオ、イタリアのアコーディオン奏者フランチェスコをフューチャーした素晴らしいアルバム。
ノルウェーのレインボースタジオ録音。
形やハーモニーにとらわれない自由な音楽を展開しつつ、心象空間が広がってゆくような美しいアルバムです。
これは牧子さんの新しい試みの一つ。
牧子さんは、彼女独特の瑞々しい感覚をいつも示してくれますね。
それからもう一つ。
若いデンマークのピアノ奏者カール・ウィンターがリーダーのカルテットアルバム。
Carl Winther Quartet " Sonic Shapes"
アメリカのSAX奏者Jerry Bergonziジェリー・バーガンジ(64歳!)のサックスが素晴らしい!
ピアノのカール・ウィンターは26歳。
マグナス・ヨルトより一つ年下の同じコペンハーゲン音楽院卒業生です。
今最もデンマークで注目されている若手ピアニストの一人です。
カールの父親は、今年初めに亡くなったあの有名なトランペット奏者イェンス・ウインター。
小さい頃からジャズに囲まれて育ち、若い頃から父親とツアーをこなしてきた彼の、父親へのトリビュートアルバムです。
ドラムスは42歳のアンダース・モーゲンセン。ベースは、カールが音楽院で出会った若いスイス人ヨエル・イレハグ。
コアに向かって心をぐっと搾りあげるようなジャズ。これは完全にアメリカの香りのするデンマークジャズですね。
The Falconが圧巻!
ジャケットデザインもおもしろい。
なんだかトリビュートアルバムらしくない、明るくて楽しいデザイン。
ですが、これもまあデンマークらしさのひとつで。
Stunt Recordsらしいと言えばそうなのか。