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2011/08/14

お盆休み、一人こっそり旅を

世間はお盆休みに入った。
世の人は何をしているのだろう。
編集者からの電話も全く入って来ない。事務所もお休み。
時間が音楽と日常のためだけに過ぎていく。


と、いうわけで、今年に入って買い求めていてまだ封も切っていなかったアルバムを開け、パソコンを起動。
「iPodに取り込みアトランダムに聴く」という作業に没頭。
(変に凝り固まった既成概念を撹拌してくれるiPodシャッフルって面白いんだなあ)
これだと何かをしながら、移動しながらでも車を運転しながらでも聴けて本当に助かる。(助かる?あなたは仕事でいやいや音楽を聴いているんですか?え?)

暑さと聴きすぎのためか、家にあるオーディオのどれもが壊れるという大非常事態。
今、実はパソコンとmarantzの卓上オーディオ(これはモニター用か)でしか音楽を聴けないという状態なのです。本当に情けないけど。
新しいオーディオが欲しいと思い続けてもうどのくらいたつのか。
デンマークに行く度、かの地の人が中古のオーディオを購入して愛でているのをみるにつけ反省するのだけど、新しいのが欲しい!

それで、今はパソコンでというわけです。
昨年〜今年にかけ手に入れたありとあらゆるジャズをアトランダムに聴きながら、「おおっ、これは誰だ!」と耳を傾ける曲がマグナスのライブ(これはツアーをワンポイント録音したもの)だったり、ピーター・ローゼンダールのアルバムだったりするから、なんだかおかしい。
まあ、これほどにのめり込まなければレーベルなんて作らなかったと思うから、これはある意味正しいことかもしれないです。
世の中は、真っ当なことだけではなく不思議で理不尽なことで見事溢れているのだ。

購入したアルバムのどれも、それなりに素晴らしいアルバムだったなあ。
世界中には、素晴らしいジャズミュージシャンが山ほどいる。
毎年ピアノトリオだけで2000枚ほどのアルバムが生産されているのだとか。ひょえー。


その中でも特に印象的だったのが、CamalotesのEl Viajeと、NBS TRIO plays KOMEDA。
NBSの方は2010年1月(だと思う)録音。
とてもいい録音だし、ピアノの音はどこかマグナスにも似ている。ベースも素晴らしいし、ドラムスのPeter Solarikのスティックもブラシも美しい。Nothing But Swing Trioという名前もなんだか変わっていてお洒落なのだ
このアルバムに入っている「Rosemary's Baby」はあの「ローズマリーの赤ちゃん」。この映画音楽の作曲者がポーランド出身のKOMEDAだったのだと初めて知った。

ああ、この世の中にはまだまだ知らないことばかり。
このアルバムを買わなければ多分一生知らないままだったかもしれない。
人から聞いただけでは入って来ない。
自分からでかけていかなければ何も入って来ない。
やはり。
音楽は旅なのだ。





(写真 夕方に急に思い立ち車ででかけた箱根。
    夕方の湖畔は誰もいない。
    湖畔のレストランでスイカアイスを買い、
    コーンを細かくして湖に投げたら、あっという間にナブラが立つ)