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2013/04/21

歌舞伎座柿葺落! KABUKI & JAZZ


季節によって3種類の色を使い分け
後ろのビルが大屋根を照らすという月明かりの
ライトアップ


3年という長い立て替え工事期間を経て、もとの場所に戻ってきた新しい歌舞伎座。
柿葺落(こけらおとし)興行は来年3月まで続くのだそうです。
やはり歌舞伎は銀座の歌舞伎座で見るのが一番。照明、舞台、広い場内に響き渡るツケの音、本当に華やかです。
一昨日見た公演は、第二部公演。久しぶりに見る歌舞伎座での歌舞伎に幕が開いた時には嬉しくて目がウルウルに。誰もが「待ってました!」と心の中で叫んだのではないでしょうか。
そして、何と言っても私にとってのこの日の一番は「忍夜恋曲者」です。
常磐津の「解語の花の立ち姿」で現れる滝夜叉姫。
演じる坂東玉三郎の花道スッポンせり上がりはそれはそれは凄みのあるもの。2つのろうそくの灯りに照らし出される蜘蛛の衣装と玉三郎の美しさはこの世のものではない。この場面は異世界への扉の開く瞬間です。

その歌舞伎座の後、コットンクラブにFred Hersch(フレッド・ハーシュ)を聴きに。
金曜日の夜というゆるやかな時間にたっぷりと満たされた深海のような客席。この日は客席も本当に静かでピアノソロがなぜかとても似合う夜。ちょうど一杯のお酒がまわるあたりにピアノも熱く熱を帯びてきた感じで、まるでニューヨークのラウンジにいるかのような雰囲気。フレッドの生音は、特に高音は、本当にきれいです。彼の美しい曲Valentineはアンコールで奏でられました。演奏後にフレッド本人のお薦めのFred Hersch Trio 『Alive at the Vanguard』を購入。神経質な人だったらどうしようと心配していましたが全く正反対。とても素敵な人物でした。


日本の伝統芸能とNYのモダンジャズは対局の世界にあるステージ、その2つを同日にそれも歩いて20分あまりの至近で楽しめる!銀座界隈は本当に贅沢な街ですね。

コットンクラブのある東京駅丸の内口
ビルに映る月とビルを映す月