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2013/03/20

銀色雲の見る夢


先日行った新潟。
たまたまでかけた美術館でターナーの水彩画を何点か見てきました。
特に素晴らしかったのが「ルツェルン湖の月明かり 彼方にリギ山を望む」Moonlight over Lake Lucerne with the Rigi in the Distance, Switzerland, 1841
幾層もの銀とブルーが織りなす景色。淡いブルーの湖に白い月の光が道を作る美しい一枚の絵。でも実際に銀の絵の具が使ってあるわけではない、色の幻覚です。

Cloudの2枚目のアルバムに銀箔を使ったときから、銀の中毒(水銀のではありません)。何かにつけついつい使いたくなります。もちろん私が使うのではなくデザイナーがデザインとして使うのですが。経費がかさむのでもちろん堂々とは使えません。
最近出したOPEN BOOKにも銀インクを。
先日いただいた名刺にも銀のインクが使ってあり、そのさりげない銀のインクの使い方に私は目が釘付けになりました。

そしてまた立て続けに釘付けになってしまったもの。
それは、いただいた京都のお菓子のパッケージに使ってあった銀色の雲のシール。

それから、デンマークで手に入れたアルバムのレーベル面の銀。このアルバムの一面銀色を見た時には嬉しくて目が銀色に輝いた!






このアルバム、ニコライ・へス(NIKOLAJ HESS)の新作「TRIO」はとても素晴らしい作品。
ボブ・ディランの「Make You Feel My Love」で始まる。これがボボ・ステンソンのような美しさで、初めてこれをコペンハーゲンで聴いた時にはぶっ飛んだくらい。
ニコライ・へスのピアノはまるで詩をささやいているような優しさがある。優美でかろやかで。
本当はもっと日本でも知られてもいいのに、といつも思う。
父親の影響もあって日本の建築が大好きだというニコライ。彼もまたとても素敵な人物なのだ。