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2011/07/20

空海とガーシュインとデキシーランドジャズ

昨日、新譜パンフ無事入稿の連絡をデザイナーからもらい、東京国立博物館平成館で開催中の「空海と密教美術展」(7/20~9/25)内覧会へ。

京都の東寺講堂に安置されている21体の仏像のうち8体がこの期間だけ東京上野へやってきています。
8体だけの立体曼荼羅ですが、これが素晴らしいのです。
仏像が照明で浮かび上がる薄暗い空間を歩く私たちは、まるで立体曼荼羅の空間を浮遊するかのごと
く、でした。

他にも、神護寺所蔵の「灌頂歴名」など。
「灌頂歴名」に見られる空海直筆の「最澄」と「泰範」の文字。どうぞ見つけてみてください。墨の濃淡、訂正された後など、その時の空気を伝えるに十分なおもしろさ。歴史における空海の存在を間近に感じることのできるとても貴重なものです。

内覧会とはいえ、大変に込み合う会場でした。
弘法さんの人気の高さ、密教美術のおもしろさ故ですね。一つ一つを見ていたらあっという間に時間がたってしまいました。

その後、某映画会社の会長と食事をご一緒させていただきましたが、空海のことなどお話ししているうちに思いがけずジャズの話になりました。
それもガーシュインとデキシーランドジャズの話を。
ガーシュインについては先日マグナス・ヨルトのアルバムを作成したばかりでしたので、私もとても嬉しかったです。
「ラプソディ・イン・ブルー」のクラリネットのソロの素晴らしい出だしやガーシュイン音楽のことなどつい夢中になってしまいました。
昔、デキシーランドジャズに影響を受けてバンドをやられていたとか。またまたこれも驚きでした。

この年代の方とお話ししていていつも感じるのは、日本人男性の60代〜70代の多くの方がジャズに対して共有して持つ熱のようなもの。
ジャズ黎明期、私の知らない時代です。
うらやましいくらいに熱い。



写真は
展示されている立体曼荼羅のうちの一つ、
降三世明王立像(ごうさんぜみょうおう)

小指で組む降三世印が印象的な、魅力ある像です。
このおそろしい仏様に足で踏みつけられているシバ神(ご夫婦)にも注目して見てみてください。リアルです。