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2011/06/26

ジャズを生み出すエネルギー

窓から見える美しい夕刻の光。6月の日曜日、夏の始まりの美しい夕方です。
ワインでも飲みたくなるような時間です。皆様、いかがお過ごしでしょうか?
私は、一人で頭を掻きむしりコツコツと原稿(コピー)書きしています。

前にも書きましたが、今、Cloudの新しいアルバムを作成中なのです。
マグナスのライブの余韻に浸る暇もなくアルバム作りが始まってしまいました。
これは4月にコペンハーゲンに行って録音して来た時の音源です。先週、Bjarneからマスタリング音源が届きました。素晴らしい音です。今回は特に自然な音に聴こえます。

独特のビンビンにウォーキングベースを効かせた音も私はもちろん好きです。
好きなのですが、音作りになるとこれがまた問題なのです。そういうものばかり作ればいいのか、ということです。

この前のマグナスのツアーの時、ベースの話になって「ウォーキングベースの音が大好き」とベースのペーター・エルドに言ったら、「僕は嫌いだ」と笑って言われました。(実はペーターのウォーキングベースも素晴らしいのです)
ミュージシャンの個性をどういうふうにレーベルの個性とぶつけ合って行くか。
(例えば、ジャズの即興はライブでは面白いですが、アルバムになったものはあまり面白くありません、というか、売れません)
これは永遠の課題です。


悩む度に、以前お邪魔したことのあるジャズ販売店のオーナーの方がおっしゃった言葉を時々思い出します。
「ジャズはもともとは小さなレーベルから始められた」という言葉。

小さなレーベルの音楽はそう言えば、面白いです。そのレーベルの個性が見えます。
小さなレーベルの作るアルバムには、ものを生み出す時の、人の発するエネルギーが半端ではなく入っているような気がするのです。企業ではなく、個人のエネルギーですね。ディスクユニオンの片隅に置いてあるようなレーベルが面白かったりするのです。


という訳で、今日もめげずにせっせとアルバム作り。
エネルギーをたっぷり封入して作ります。(この表現は何か変かも)
次のアルバム、
発売は10月です。


右写真

コペンハーゲンのSTCスタジオに置かれた楽器。
ベースの持ち主は60ウン歳(何歳だろう)のベーシスト。ベースにも相当年期が入っています。
かっこいいー。