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2011/10/15
2011/10/10
ピーター・ローゼンダール/『クレセント』インタビュー
A/ ピーター・ローゼンダール Q/曇守
Q 今回の録音はいかがでしたか?
A とても楽しかったよ。
Q 今回録音を行ったビャーネ・ハンセンはピーターには初めてのエンジニアでしたが、彼の録音はどうでしたか?
A 素晴らしかった。スタジオに入って初めて音を出した時に驚いたよ。一音目でとてもきれいなピアノの音が聴こえてきて。
Q そうなんですね。モニターの音の良さについては(前回録音した)マグナス・ヨルトも同じようなことを言っていました。
今回のレコーディングの前に、ピーターは3人でリハーサルをやってレコーディングに臨んでくださったのですよね。
A そう、マッズ(ベースのマッズ・ビンディングのこと)の家でリハをしました。
Q 今回のアルバムのためにたくさんの曲を書いてくださったわけですが、ピーターはどんな時に曲作りをするのですか?
A 例えば自転車に乗っている時とかスーパーで買い物をしている時、それから散歩している時。ピアノから離れている時に曲を思いつくことが多いのだけれど、家に帰ってピアノの前に座るとほとんど曲を忘れてしまっていることが多いんだ。
Q 今回のアルバムの中で、何曲かにピーターはフルーガボーンを吹いてアレンジを加えていますが、どうしてフルーガボーンを?
A 時々僕は柔らかい音を作りたくてフルーガボーンを吹いている。暖かい音が好きなんだ。
ピアノだと鍵盤と鍵盤の間の音は出せないけれど、管楽器だと鍵盤と鍵盤の間の音が出せるだろ?
Q そうですね。管楽器と言えば、私はピーターが2007年に録音した”SOLO"が大好きです。一人で貝殻とかビスケットの缶とかを使って多重録音したあのアルバムです。あのアルバムをコペンハーゲンの街で見つけて日本に帰って聴いた時に、強く思いました、「この人のアルバムを作ってみたい!」と。
A 本当に!?
Q はい。個性的すぎて(笑)。驚きました。この人はなんて楽しんでいるのだろうと。
今回のアルバムについて教えてください。タイトルの”crescent"の意味を教えてください。”crescent"は月を表すcrescent(三日月)ですか?
A 僕が今回タイトルに使った" crescent"は、人類の古い文様、シンボルの一つに表されている三日月型のこと。月を特別に意味しているわけではなく、音の響きが好きだったからだけのことだよ。(月でも何でも)自由にイメージできるクレセントのままのほうがいい。
Q ふーむ、そうなんですね。
今回のピーターの曲はどこか懐かしくて柔らかです。それでいて輪郭がきっちりしている。自由に想像できる「三日月」というタイトルどおりのイメージです。
モーテンはスタジオの空気を和ませてくれるし、マッズはそこにいてくれるだけでいいような雰囲気を持つ穏やかな最高のベース奏者でした。
ありがとうございました。
*インタビューは4月のコペンハーゲン録音後に行ったものです。(曇守は、けっこう誘導尋問的、自己満足的です・・ :) 資料として配布したパンフから抜粋して掲載しました。
ピーター・ローゼンダールの、このマッズ・ビンディングとモーテン・ルンドとのトリオのコペンハーゲンジャズハウスでの名演『Live at the Copenhagen Jazzhouse』はジャズファンの間では知れ渡るところ。眠っていた私の中のDenmark Jazz を呼び起こした一枚です。
この素晴らしいトリオの7年ぶりとなるスタジオ録音盤『クレセント』、発売中です。
デンマークの名工ビャーネ・ハンセンのオーディオも聴き所の一つ。前回録音と同じように今回も素晴らしい音場空間が展開されています。
2011/10/09
2011/10/07
2011/10/06
2011/10/03
◉ピーター・ローゼンダール(p)
1976年1月14日生まれ、9歳からピアノをプレイ。影響を受けたピアニストでは、アーマッド・ジャマルとウィントン・ケリーを挙げており、モダン・ジャズ期のアメリカン・スタイリストからジャズ・ピアノのエッセンスを吸収したことは共感を呼ぶ。母国の先輩格であるカーステン・ダールはピアノの師匠ということもあり、影響関係を本人も認めている。2001年に音楽修士号を取得すると、カトリーヌ・マドセン、シーネ・エイ、フレデリック・ルンディンら北欧のミュージシャンと共演。母国の王立劇場に定期出演中だ。自宅があるコペンハーゲン南東部の小島アマー近くの海で寛ぐ時間をこよなく愛する。最近はプロコフィエフ、ヒンデミットやあらゆる種類の民族音楽に興味を広げている。
ローゼンダールはこれまでに4枚のリーダー作をリリース。2003年の『Live At Copenhagen Jazzhouse』(Cope)は輸入盤市場で注目を集め、日本でファンをつかむきっかけとなった。続く2004年作『Wondering』も前作と同じマッズ・ビンディング+モーテン・ルンドとのトリオ。2005年の第3弾『Rosendal Earle Templeton』、自ら多楽器奏者ぶりを発揮した2007年の『Solo』、第3弾と同じトリオによる2008年作『Tide』、ハンス・ウルリク(ts)、ヤコブ・フィッシャー(g)らを迎えた2010年の『Pica-Pau』(以上Stunt)と、順調に才能を開花させてきた。またデンマークで最も成功した若手トラディショナル・ジャズ・バンドと評されるシックス・シティ・ストンパーズでフリューガボーン(フリューゲルホーン形状のバルブトロンボーン)を担当。2作品を発表している。
◉マッズ・ビンディング(b)
1948年コペンハーゲン生まれ。16歳でプロ入りし、同地の名店“クラブ・モンマルトル”のハウス・ベーシストを務めた。これまでに参加したアルバムは600作を超える。エンリコ・ピエラヌンツィを擁したトリオ・リーダー作『The Kingdom』は名盤の誉れ高い。多くの信頼と尊敬を集めるデンマーク最高の名手。
◉モーテン・ルンド(ds)
1972年デンマーク北部ビボー生まれ。6歳からドラムを始め、王立音楽院在学中にビッグ・バンドで活動。卒業後コペンハーゲンを拠点に、欧米の著名ミュージシャン多数と共演。2000年代初めには北欧新世代屈指の多忙なドラマーに成長した。近年はステファノ・ボラーニ(p)との共演で優れた成果を挙げている。
