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2010/03/30



Tower Records/ Intoxicate誌
マグナス・ヨルトインタビュー記事webにアップのお知らせ


タワーレコードのイントキシケート誌2/20号に掲載されたマグナス・ヨルトのインタビュー記事がweb上にアップされました。



2010/03/29



Someday.』情報その続きです!

先日ご紹介した田中伊佐資氏。
ミュージックバードという衛星デジタルラジオで
「田中伊佐資のジャズ・サウンド大爆発!オレのはらわたをエグっておくれ」
という長い長いタイトルの番組を持っていらっしゃるそうです。
放送時間:毎週金曜日夜8時〜

4月9日放送で「Someday.」の何曲かをかけてくださるとか!
やったー、と喜ぶ私ですが、でもこの放送は契約しないと聴けない放送らしくて、、残念。


その田中氏の本が発売になります。

『僕のオーディオ・ジコマン開陳ードスンと来るサウンドを求めて全国探訪』
                        (うーむ、このタイトルも長いぞ。)
 4月17日発売予定です。


この中でも『Someday. 』を優秀録音ディスクガイドで紹介して下さっています!
ありがとうございます。
皆様、オーディオに興味のある方はぜひ! ない方もぜひぜひどうぞ。

それにしても田中氏は長い長いタイトル、お好きですね。

2010/03/25


『Someday. Live in Japan』のマスコミ掲載情報(新) 


Jazz Life 4月号「音質探検隊」で田中伊佐資氏に「驚嘆がじわじわとゆっくり迫ってくるディスク」として『Someday. 』を取り上げていただきました。

「この臨場感といったら、頭ひとつ、ふたつは抜きん出ている」と・・・
たくさんのお褒めをいただき嬉しい限りです。
もっといい音でお聴かせできるようにエンジニア共々精進していきます!

次作は海外でのスタジオ録音の予定です。こちらも最高のいい音をお聴かせできるようにがんばります。



それから、もう一つ。
JJazz.Netの中で新譜情報で取り上げられています。
  JJazz.Net放送期間(2010年3月3日〜2010年4月7日)   
  http://www.jjazz.net/programs/pick-up/index.php 

●●●他にも『Someday.』を取り上げていただいた方、ページがあるのですが、すべてお伝えできずに申し訳ありません。
お知らせいただいた分はできるだけこのブログでお伝えしていくようにしていきます。


2010/03/22



      FLIGHT FROM DENMARK Ⅱ

      マグナス・ヨルトCD発売記念ライブツアー2010  
            スケジュール詳細決定!(改訂版)



5/13(木)京都ル・クラブ・ジャズ open 19:00 start 20:00  

         前売4000円 当日 4500円

         京都市中京区三条御幸町角三条ありもとビル2F 予約問い合わせ 075-211-5800


5/14(金)横浜ドルフィー open 18:30 start19:30 

         前売 4000円 当日4500円

         横浜市中区宮川町2174 第一西村ビル2F  予約問い合わせ 045-261-4542


5/15(土)新宿ピットイン open19:30 start20:00 

         前売 4500円 当日5000円(共にワンドリンク付き)/4月4日(日)チケット発売開始

         新宿区新宿2−12−4 アコード新宿B1  予約問い合わせ 03-3354-2024


5/17(月)吉祥寺サムタイム start 19:45 チャージ4000円

          武蔵野市吉祥寺本町1−11−31 B1F  予約問い合わせ  0422 -21- 6336 




 <出演ミュージシャン>

   Magnus Hjorth(Piano )/マグナス・ヨルト(p)


   Petter Eldh(Bass ) /ペーター・エルド(b)


   Kazumi Ikenaga ( Drums ) /池長一美(ds)



       ****すみません、前回のピットインの電話番号が間違っておりましたので、再度掲載させていただきました。  

2010/03/16

『Someday. Live in Japan 』のスタンダード


『Someday. 』の中に入っている曲は全てスタンダードです。

昨年のライブでのこと。
マグナス・ヨルトの来日が決まって、日本で何の曲を演奏するのか来日直前になっても実は全く未定の状態が続いていました。

日本人ドラマー池長一美とは初顔合わせでしたし、ミュージシャンを信頼し全て任せるつもりだったさすがの私も心配になって、「何を演奏するの?」と日本からメールを出してみました。マグナスは「大丈夫300曲のスタンダードが頭に入っているから」と言うのみ。

マグナス・ヨルトがスタンダードを演奏するとはなぜか信じられなかったのです。
デンマークのライブハウスで聴いたマグナスの演奏はすべてオリジナル。
それにデンマークの彼はあの風貌からして「絶対にスタンダードなんか演奏しないよな」という雰囲気バリバリでしたので。
そのマグナスの中に「スタンダード300曲が入っている」ということが何故か信じられませんでした。

来日してすぐにセットリストを書いたのはマグナス・ヨルト。

私が彼にした演奏のリクエストは「Someday My Prince Will Come」とオリジナル「Ballroom Steps」と何故か大好きなペーター・エルドのオリジナル「The Pattern Maker」のみ。
すべては彼に任せました。
一度だけの1時間あまりの池長一美とのリハーサル、それだけで即座に彼は演奏曲を自分の頭の中で考えたのでしょう。
次の日、ライブの1日目、セットリストは出来上がっていました。


4日間で彼らは40曲ほどのスタンダードとオリジナルを演奏。
もちろんその40曲、一つとして同じ曲はありません。同じMIlestonesでもCherokeeでも、偶然の産物、すべて違う成り行きのアレンジ。
3人のミュージシャンの音と能力の結晶です。

それ故に『Someday.』の収録曲を決める時は大変に悩みました。
全部入れてもいいくらいにどの曲も素晴らしい。
悩んだ結果、全曲スタンダードで行こうと決めました。
オリジナル曲も入れたかったのですが、今回は彼らのオリジナルのトリオのドラマー、一人でデンマークでお留守番中のスノーレに敬意を表して、オリジナル曲は何も入れませんでした。
一人でお留守番させてごめんねという私なりの配慮と言えば配慮。

でもですね。
あのマグナス・ヨルトがスタンダードを演奏したらこうなるのだということを少しでも多くの方にお知らせしたかったのです。

彼の本領発揮は多分オリジナルによってなされるのだとは思うのです。
彼のコンポーズには群をぬいて面白いものがあります。
彼の10歳年上のお兄さんも作曲家だそうです。
だから彼は自然に小さい時から自分もそうなるのだと思って育ったとか。


マグナス・ヨルトは、進化し続けるミュージシャンです。
他のジャズミュージシャンについては私はほとんど知りません。
だから全てを把握して言っている訳ではありません。
ですが、今回のライブからリリースに至るまでの経緯で、マグナス・ヨルトの年齢でこれほどの高い能力が即座に発揮できるのかと驚きました。
北欧の音楽教育がそうさせるのか。
それともそれがマグナス・ヨルトの持っている本質なのか。
どちらにしても。
彼の伸びて行く先をずっと見ていたい。
そう思わせるとても魅力的な26歳のミュージシャンであることは確かなのです。




右の写真
池長一美氏のスタジオで昨年6月
リハーサル中のマグナス・ヨルト

2010/03/12

昨日、銀座山野楽器本店に行ってきました!


昨日、銀座山野楽器本店に行ってきました。
入ってすぐ右にある長いエスカレーターを使い、3階にあるジャズコーナーに行って来ました。
私はあのジャズコーナーへの道が大好きなのです。いわゆるワクワクする感じで一杯になります。あのエスカレーター!


ありました!ありました『Someday. Live in Japan 』
それも、とても目立つところに置いてあって、なんと試聴コーナーにも一番最初に置いてあるではないですか!そしてちゃんと丁寧に手書きのPOPが添えてありました。
感激、感動とはこの時のためにある言葉です。

担当の方にお礼を申し上げ、お仕事のジャズの話を少しして帰って来ました。
担当のK氏は相当のジャズオタクだとお見受けしました。

一応営業に行ったつもりでしたが、営業されて帰って来ました。
私、あまりに嬉しくて、たくさんのお薦めのジャズCDを山野で買ってきてしまったのでした・・・。



今、山野楽器本店に行くと、『Someday. 』の試聴ができます。
買おうかどうか迷っていらっしゃる方はぜひ山野楽器本店に行ってみてください!
とてもいい音でワンポイント録音で録った『Someday. 』が試せると思います。





右の写真は昨年6月にマグナス・ヨルトが山野楽器本店を訪れた時のものです。
自作の『Old New Borrowed Blue 』を手に取るマグナスです。
しみじみと見つめています。
この後、「何て書いてあるのかなあ」とかわいく一言。




2010/03/11

       
コペンハーゲンに送ったはずのCDが行方不明になっているのは何故だろう。。。




マグナス・ヨルトもペーター・エルドもまだ自分たちの演奏の入った『Someday. 』を手にしていません。一ヶ月前に日本から送ったというのに。
困りました。
忙しいミュージシャン達です。留守ばかりで、不在票さえも行方不明だそうです。それにPost Officeへ行く時間もないようです。
(というか、そういうことがとても苦手なのも、なんだかミュージシャンらしいのですが)


『Someday. 』たちは、もしかしてコペンハーゲンの地で凍り付いて集団「マッチ売りの少女」になっているのだろうか。
かわいそうな迷子になっているのだろうか。


EMSで送料8000円も出して送ったので、幸い手元に番号が残っていました。
今日、メールで彼らにその番号を知らせました。
今から追跡開始するそうです。

無事届いて、音を聴いた彼らから感想をもらうのが本当に待ち遠しいのです。



2010/03/08

         松濤サロンでの演奏 
           よく見ると3人の演奏者の真ん中に小さなマイクが立ててあります。
           お客様はほとんどそれに気づいていません。

ワンポイント録音の魅力

『Someday. Live in Japan 』はワンポイント録音で収録しました!


ワンポイント録音の魅力は何と言っても、再生された時のその臨場感にあります。
何度かこのブログでもオーディオ批評家の小林貢氏や及川公生氏に取り上げていただいたことを書きましたが、改めて書かせてください。

ワンポイント録音の優れていると思われる点(これは私の私見です)
  ●録音時にオーディエンス(観客)が全く気づかないくらいに、マイクの存在が小さい。
  ●上記、演奏者にも同様で、マイクが演奏の邪魔にならない。
  ●臨場感のある音で再生できる。
  ●再生された時に、想像できる空間が広がる(聴き手の自由度が高い)。
  ●シンプルである。
  ●音に深みがあり、飽きることがない。

ワンポイント録音のマイナス点(これも私の私見です)
  ●音が痩せて聴こえる印象がある。
  ●再生装置を選ぶ。ラジカセ、ミニコンポ等では全くいい音で聴けない。
  ●マルチトラック音源ではないので、後から音の修正がきかない。
  ●エンジニアが独自の特徴ある味付けをできない。
  ●音の調整がしていないので、BGMとして聴くには不向きである。


いかがですか?

ワンポイント録音のことをある人が面白い表現で言っていました。

------ライブ映像で言うと、一人のミュージシャンにズームインした時に、見ている側が他を見たいと思ってもそれができない。しかし、ズームインしていない全体像の映像だと自分の見たいところを見ることができる。
それだよね、ワンポイント録音って。
聴く側が勝手にズームインできる。
そんな良さがあるよね--------

なるほどと思いました。そんなものかもしれません。

お薦めは何と言っても再生能力の高いヘッドホンで聴くことです。
私のヘッドホンの中ではAKGのK601が一番です。
このヘッドホンを使い私はiPodに音源を入れて、部屋を真っ暗にして聴いています。
素晴らしい音場空間がひろがります。
やはりこれはワンポイント録音の最大の魅力だと思うのです。





  
  
  

2010/03/07


2009年マグナス・ヨルトとペーター・エルドが初来日

2009年 6月某日 成田着。
直行便ではなく、より安い経由便で到着。
迎えに行った私たちはそのまま浅草寺へ直行。
ツアー成功祈願です。それから、上野の古いトンカツやで縁起担ぎの食事、カツ。 
その時、店でもらったシールをチラシのマグナス・ヨルトの頭に貼りました。

とにかく、何でも日本の文化を楽しんでくれるデンマークから来た客人たちです。

今年はどんなツアーになるのでしょうか。
今から楽しみです。

今年は京都から。
どこでツアー成功祈願をいたしましょうか・・・



2010/03/06


松濤サロンでの3人(マグナス・ヨルト、ペーター・エルド、池長一美)
知り合って4日目とは思えないくらい仲がいいです。


2009年の来日ライブのことーーーーーーーーー

2009年6月27日(土)、来日して3日目のライブは渋谷の松濤サロンで行われました。
唯一、Cloudが主催したライブで、チケットは完売。

これはドリンク付きのチケットでした。
チケット、パンフ、おつまみなど全て用意しました。
チケットを入れる封筒などすべてCloud用に手作り、場内で配るパンフも私が内職でひとつひとつ手作りしました。
何が楽しいと言っても、来てくださるお客様のことを考えながらやるのがまた楽しみなのです。
来てくださる方が、このチケット代は高くないと思って帰って下さるように、皆で話し合って万全のおもてなし体制をとりました。
お酒類もタカギクラビア(松濤サロン)側で出して下さる飲み物以外にも、相談しておもしろいモルトウィスキーを並べさせていただきました。
とにかくとにかく、この唯一の自主制作ライブに賭けました。

ネットで、チラシで、それから雑誌でマグナス・ヨルトのライブを知り来て下さった方たち、ツテで来て下さった方達、皆、高いチケット代で遠くから来て下さった人たちです。
皆さんが満足して帰って行ってくださるように。



アンケートをとらせていただいたのですが、ほとんどの方にこのチケット代で「満足」と言っていただけました。それに演奏も「素晴らしかった」と。
今でもそのアンケートは宝のようにとってあります。


今年の来日ツアーでは、ライブハウスのみのライブで自主制作ライブはありませんが、なんとか頑張って質の高い素晴らしいライブができるよう出演者(3人のことです)と協議し、今年も4つすべてのライブに力を注ぎます。

このトリオ用に書き下ろしたオリジナルもマグナス・ヨルトはデンマークから持参すると言っています。
楽しみにしていてくださいませ。


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 マグナス・ヨルト JAPAN TOUR 2010

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5/13(木)京都ル・クラブ・ジャズ  

       京都市中京区三条御幸町角三条ありもとビル2F 

       075-211-5800


5/14(金)横浜ドルフィー 

       横浜市中区宮川町2174 第一西村ビル2F 

       045-261-4542


5/15(土)新宿ピットイン

       新宿区新宿2−12−4 アコード新宿B1

       03 3352 0381


5/17(月)吉祥寺サムタイム

       武蔵野市吉祥寺本町1−11−31 B1F

       0422 21 6336 


以上がただ今決定しているライブ情報です。
また、新しい情報がわかり次第お知らせします。

2010/03/03


マグナス・ヨルト(Magnus Hjorth)について、もう少しご説明をば・・・


杉田宏樹氏はジャズ評論家です。

欧州ジャズを中心に評論を書いていらっしゃいます。

杉田氏とは、偶然に昨年9月、渋谷の松濤サロンでお会いしました。菰口氏の始められたT&Kのオープニングパーティ会場でした。

初めてお会いした時、ご挨拶に「マグナス・ヨルトを日本に招聘したものです」と自己紹介申し上げましたら、即座にお返事が返って参りました。「知ってますよ、マグナス」

少し驚きました。その当時、ほとんどの評論家の方がご存知ではなかったので・・・

何とか日本にもマグナス・ヨルトの新しいジャズを広めたい、との私の想いをものすごく熱く語ってしまいました。その私の勢いがあまりに凄すぎて杉田氏が後ろへ後ろへと下がって行ったのを覚えています。

そういう訳で、まだ日本ではほとんどのジャズファンにも知られていないマグナス・ヨルトの紹介記事を書いて下さったのが、杉田氏です。

以下は、杉田宏樹氏がマグナス・ヨルトについて書いてくださったものです。



北欧に旅行した経験がある方ならば、その玄関口となるハブ空港がデンマークのコペンハーゲンであることはご存知だろう。世界で最も美しいと呼ばれるコペンハーゲン国際空港の先には、スウェーデンやオスロなど北欧各国の都市へと旅の夢路が続く。かつては情報の少なさと地理的事情が日本から遠い感覚を生んでいた。そんな北欧は戦前からの長いジャズ歴史を育んでおり、1970年代以降は日本のレコード会社を通じて一部の作品が紹介されている。さらに2000年代に入ってヨーロッパのリアルタイムのジャズが身近な存在になると、北欧ジャズの現況が徐々に明らかになって、有名無名を問わず作品本位で評価される現象が定着した。


そんな中でコペンハーゲンから登場したピアニストがいる。2009年に初来日公演を行ったマグナス・ヨルトだ。

コペンハーゲンに近いスウェーデン南端の都市ラホルムで1983年に生まれ、12歳からピアノを演奏。ほどなくジャズに傾倒し、15歳からビッグ・バンドに参加して、ジャズの基礎を体得した。自分の才能を磨くため、ヨルトはコペンハーゲン・リズミック音楽院に進学。

北欧ジャズの玄関口で学んだ経験は、その後の進路を決定付けたようだ。母国ではなくデンマークのコペンハーゲンを拠点にプロ活動をすると決めたのは、他のミュージシャンとの交流やレコード会社との関係を視野に入れた選択だったのだろう。2006年にはスウェーデン人とノルウェー人からなる自己のトリオを結成して、本格的に活動をスタート。早くも翌年にはスペインの若手登竜門と言われているGexto Jazz Contestで、審査員賞と観客賞最優秀ソリスト賞をダブル受賞。大いにキャリア・アップした。またマレーン・モーテンセン(vo)、ボブ・ロックウェル(sax)と共演し、ヨーロッパ、アメリカ、アジアのツアーを通じて、その名を世界レベルで知らしめている。


マグナス・ヨルト・トリオはこれまでにデンマークのレーベルから2枚のアルバムを制作しており、いずれもマグナスのオリジナル曲を中心とした構成だ。

2007年リリースの第1作『Loco Motif(Calibrated)は北欧ジャズの特色であるクールなトリオ・コンセプトを前面に出すというよりも、モダン・ジャズ以降の王道的なピアノ・トリオ・マナーをきっちりと踏まえた上で、ヨーロピアンならではの洗練されたセンスと若者らしく瑞々しいエネルギーを発散している。アップ・テンポのナンバーを聴けば、マグナスの確かなテクニックがはっきりと体感できるし、どこか北欧の古謡にも通じるようなオリジナル曲にはマグナスのメロディ・メイカーとしての才能が明らかだ。

2009年リリースの『Old New Borrowed Blue』(Stunt)はピアノ・トリオという編成を、さらに深く掘り下げて制作に取り組んだ第2作。アルバム・タイトルが示唆する通り、オールド・ジャズをしっかりと吸収した上で自分たちのトリオ・ミュージックを生み出そうとの気概が伝わってくる内容だ。マグナスの演奏には2年間のトリオ活動を通じてさらに強めた自信が、全編で漲っている。どんなに速いテンポになっても正確で粒立ちのいいピアノ・サウンドには、若さに似合わぬ風格さえ漂う。マグナス・ヨルト・トリオのジャズに対する理解度と実力を測るには絶好の素材となるのが2曲のスタンダード。「レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・ダンス」ではリズムを自在に変化させて、ハリウッドへのオマージュを捧げ、「ザヴォイでストンプ」ではオールド・マナーを参照しながら個性をアピールする。アルバムの随所に伝統的なピアノ・スタイルを感じさせながらも、ヨーロピアン・トリオとしての現代性を表現するセンスが鮮やかだ。ベース、ドラムスとの躍動的な一体感も素晴らしい。

マグナスの活動はトリオだけにとどまらない。

サックスを含むピープル・アー・マシーンズは、全員が1980年代生まれの4人編成。野性的かつ爆発力のあるサウンドが持ち味だ。シゼル・ストームや前述のマレーン・モーテンセンといったヴォーカリストがリーダーのバンドでも巧みな伴奏を披露しており、ピアノに加えてキーボードもプレイする。またマンデー・ナイト・ビッグ・バンドにも在籍し、スウェーデンの都市メルメのライヴ・ハウスへ定期的に出演中。現在ウィズ・ストリングスによるジョージ・ガーシュイン曲集のアルバム制作にも取り組んでいる。


20096月にマグナスは初来日し、東京と横浜で4回のトリオ・コンサートを行った。

それらのステージからベスト・トラックを編集したのが、今回の本邦デビュー作となる『サムデイ.ライブ・イン・ジャパン』である。これまでの2枚のトリオ作とは趣を変えて、自作曲は選曲せず、すべてスタンダードと有名なジャズ・ナンバーで構成。

ピアノとベース・ソロがたっぷりと楽しめる「エブリシング・アイ・ラブ」、冒頭のドリーミーなアレンジからマグナスの世界に心地よく誘われる「いつか王子様が」、メンバー間のインタープレイがスリリングな「アスク・ミー・ナウ」、気心の知れた者同士がファッツ・ウォーラーの名曲を借りてジャズ史をさかのぼるピアノ&ベース・デュオの「エイント・ミスビヘイブン」、スピード感溢れるトリオ・サウンドが興奮を呼ぶ「マイルストーンズ」、ピアニスト/作曲家ビリー・ストレイホーンとバンド・リーダー=デューク・エリントンへのオマージュが滲む「A列車で行こう」、20世紀のアメリカが生んだ音楽芸術であるジャズへの限りない愛情を表明したピアノ独奏曲「ベス・ユー・イズ・マイ・ウーマン・ナウ」と、バラエティに富んだプログラムが用意されている。


ピアニストに限っても人材豊富な北欧ジャズ・シーンにあって、あらゆるジャズ・スタイルを吸収しているマグナス・ヨルトの個性は、他に例を見ないものだ。

『サムデイ.ライブ・イン・ジャパン』が我が国におけるマグナスの大きな飛躍の第一歩となることは間違いないだろう。                                                                                    杉田宏樹

 

2010/03/02

         渋谷松濤サロンで、スタインウェイを弾くマグナス・ヨルト        


Someday.  好評発売中です!



Amazon.では品切れしてしまい大変にご迷惑をおかけしました。

銀座山野楽器本店、タワーレコード(渋谷店、新宿店)ディスクユニオンJAZZ館各店舗、HMV各店等、各店店頭でも発売中です。
ジャズに力を入れている店では、面出し(ジャケット面を見せて売る事だそうです)して置いてありますので、すぐ発見できます。



タイで、美人!SwedishジャズシンガーSidsel Stormのバックとしてツアー中だったマグナス・ヨルトも現在デンマークへの帰路の途中です。
デンマークに帰ると、『Someday. Live in Japan』と初めて対面です。どんな感想をくれるのでしょうか。
現在、マグナスに日本から送った『Someday』のCDはコペンハーゲンの郵便局で長い間、足止め中なのです。
寒いデンマークで凍りついていないことを祈っています。



このブログ、更新をさぼっていた訳ではないのですが、サブ管理人のATOM殿に言われました。「ちゃんとこまめに更新してください」
ゆえ、頑張って書きます。
夢枕獏公式ブログの方にもページをもらいジャズのことなど書き込んでいますので、もしよければ覗いてみてくださいませ。             雲守 拝